◆ パウロの生涯(一)
                  

        習志野バプテスト教会週報 
        二〇〇一年二月二五日号 
        ▽霊的教会建設を祈ろう
 

 イエス・キリストの十二弟子の一人イスカリオテのユダが欠けたところに、パウロを加えるのがよいと考える人が多い。くじ引きできめたマッテヤよりもはるかにふさわしいというのである。

 イスラエル初代の王サウルと同じ名前の迫害者サウルの生涯は、神の摂理・ご計画・あわれみ・奇蹟・ふしぎを私たちに教え、罪の力から解き放たれたいと願うすべての人に希望をあたえ続けている。

我に能力を賜う我らの主キリスト・イエスに感謝す。われさきには涜す者、迫害する者、暴行の者なりしに、我を忠実なる者として、この職に任じ給いたればなり。われ信ぜぬ時に知らずして行いし故に憐憫をこうむれり。しかして我らの主の恩恵は、キリスト・イエスによれる信仰および愛とともにあふるるばかりいや増せり。『キリスト・イエス罪人を救わんために世に来り給えり』とは、信ずべく正しく受くべき言葉なり、その罪人の中にて我は首なり。しかるに我が憐憫をこうむりしは、キリスト・イエス我を首に寛容をことごとくあらわし、この後、かれを信じて永遠の生命を受けんとする者の模範となし給わんためなり。願くは萬世の王、すなわち朽ちず見えざる唯一の神に、世々限りなく尊貴と栄光とあらん事を、アーメン。
      テモテ前書一章一二節〜一七節

 イエス・キリストを信じる人たちを追いかけ、迫害をくわえていたサウル、回心してからパウロとよばれるようになったこの人物ほどドラマチックな生涯をおくった者はいない。彼自身の筆による信仰の告白であり、同時に彼の生命をかけた証言が前述の聖句である。私たちはこの中に異邦人伝道に生涯をささげたパウロの福音そのものを知ることが出来る。

 これから学ぶパウロの人生は必ずしも年代通りではないことをおことわりしておく。教会の必要と、時期にあわせて使徒行伝を柱とした学びである。

▽ パウロの信仰の告白を理解するために一つの提案をしたい。彼の真実な霊魂の告白を自分の告白として祈りの中に口ずさんではどうだろうか。遠い昔の人ではなく、自分の叫びとして神様に語りかけるのである。

 かって、ウォーレスは金もうけの手段として聖書を題材とした小説「ベン・ハー」を書きはじめたが、キリストの生涯を学ぶにつれて自分自身が変えられた。金もうけよりも価値ある生命のあることを学んだのである。
 (続く)
 

◎ 暗誦聖句    ヨハネ黙示録三章一四節  
「アーメンたる者、忠実なる真なる証人、
   神の造り給うものの本源たる者かく言う。」
 
 


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