◆ パウロの生涯(17)
               
        習志野バプテスト教会週報 
        二〇〇一年六月二四日号 
        ▽神のみ言葉を生きよう
 
 自分一人の力によるのではない。絶えずキリストの力を求めてすすむのである。パウロの力の源はこれであった。全能の神と共にあり、労する時に、彼は恐れから解放され、人間のはてしない欲望から自由になったのである。我にとりて生くるはキリスト(ピリピ一・二一)=B
 
「たりる」というギリシャ語本来の意味は、「自己充足」とか、「自立」ということだという。これは人間同志の関係においてのものだが、パウロは、本当の満足は神からいただくものと書いている。最大のよろこびはキリストの中にあることであり(ピリピ四・一二)、つよくしたもうお方との霊的結合(ピリピ四・一三)が、すべてのことを可能にするのだ。
 
 キリストのごりんざいこそ凡ての働きの力であり、どんな苦しみにも耐える力となった。私たちはこのパウロの模範にならって信仰の家を岩の上に建てようではないか。情緒生活も、経済生活も健康も、そして霊的生活もすべてが満ちたりるように。
 
 ハイドンにある人がたずねた。「あなたの音楽はなぜいつも楽しく生き生きしているのですか」と。「私が神様を思う時、喜びで一杯になり、音符がおどるのです」
 
 一時期「児童とマンガ」「教育白書」「登校拒否」「残虐(ざんぎゃく)ビデオ」など、若い世代の動向が取りざたされたことがあったし、今も問題は残っている。
 
 ある週刊マンガ誌は五百万部も売れているそうでそのブームたるや、すさまじい勢いだ。日曜学校教師訓練で手にとって見たが、戦前、戦中の世代にとっては娯楽とは感じられない内容だ。紙質は終戦直後のカストリ雑誌のような再生紙で、一つの話から次の話への続きぐあいが唐突だ。子供たちにはスピード感とか盛り上がり効果と受けとめられるのだろうか。マンガに精通しているわけではないから批評めいたことは書けないが、読んだ(見た)あとの疲労感は否めない。
 
 人気マンガの内容は現実ばなれした世界や超能力が強調されている。人間性ゆたかなキャラクターを配するよりも非人間性の中に自分たちの願望をこめるようだ。
 
 鉄腕アトムに始まった動≠フ世界は、テレビカメラの手法を全ページにおどらせている。
 
 かつて日本の精神科医が、日本人の甘えについて書いてベストセラーを生んだが、マンガの世界にもそれが散見される。マンガに共通の短らく性と日本人の甘えが、今の若者や子供たちに影響を与えていることは最近のいまわしい事件の中にも見ることが出来る。そして世は死刑廃止論たけなわである。子供たちのスケジュールは過密ダイヤといわれる。以前NHKTVで紹介された女児は毎日休みなしに習い事や塾に通っていた。殆んど毎日二ヶ所へ。(続)
 
 
◎ 暗誦聖句  マタイ伝五章一七節

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