◆聖書の読み方(二)
      習志野バプテスト教会週報 
      二〇〇二年九月一五日号
      ▽「み言葉によりて望みをいだく」
        詩篇一一九篇八一節  
 
 これら二つの方法は、それぞれ相反するものとみなすべきではなく、総合法と分析法の両方は、研究者の節の理解に参考となるために一緒に用いられるべきです。
 
 最も助けになる方法の一つとして、聖書全書の研究法があります。聖書の中で、あなたの好きな書はどれですか。ヨハネですかピリピですか、それとも詩篇ですか。その書に身を静めて、学べることすべてを学ぶようにしてみてください。

 それを何回も読み返してみます。その書の主題は何であるか、おもな概説は何であるか、また、各章の主題は何であるかを見つけだしましょう。その書の各章ごとにおける主題のあらましを覚えてください。

 また、その書にのべられている人々はそれぞれ誰であるか、そしてそれぞれの場所はどこで、何があったか、また、そこにでてくる教えは何を意味しているかを学びましょう。そうするためには、聖書伝や聖書地図や神学に関する本や他の資料を調べるべきでしょう。

 
 その一つの書全体の研究を終えたら、それぞれの章を段落ごとに区切り、それぞれの章の概要をつかみましょう。その時までに、その書の組織的なまとまりと、驚くほど多くの実際の、あるいは祈りの教えが、はっきりとしてくることでしょう。その書がおわったら、あと残りは六五書です。
 
 各書研究と密接な関係があるのが、緒論の研究です。聖書のそれぞれの書や節について、研究者は、それを書いた人または話した人が誰であるか、テキストは誰に宛てられているか、書かれた日にち、その書の背景、また、それに関している事柄について学ぶべきです。

 緒論に関するよい本は、ここで助けになります。新約聖書の緒論に関しては、ヘンリー・シーセンが貴重です。旧約聖書の緒論では、メリル・アンガーやグリーソン・アーチャーが良いと思います。

 
 章の研究法は、各書研究の次にとるところの段階です。この方法は、書の分析がより小さな部分になるにつれて、各書研究と関連して用いられます。しかし聖書には、当然それ自体すばらしいところの章が多くあります。
 
 律法の賦与(出エジプト二〇章)、苦しみの僕(イザヤ書五三章)、大祭司としての祈り(ヨハネ一七章)、愛についての言葉(コリント前一三章)、復活(コリント前一五章)、信仰(ヘブル一一章)などをのべている偉大な章は、文の前後関係を通して研究されるべきで、繰り返して読み、概要をつかみ、分析されるべきです。
 
 キャンベル・モルガンはこの方法に関して「聖書の偉大な章」という本を出しています。
   ( 続 く )
 
◎ 暗誦聖句  コリント前書一五章五五節前半
死よ、なんぢの勝は何処にかある。(死よなんぢの刺(はり)はいずこにかある)

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