◆聖書の読み方(三)
      習志野バプテスト教会週報 
        二〇〇二年九月二二日号
        ▽声を出して聖書を読もう
 
 
 段落ごとの研究法は、研究者にとって最も役に立つ単独の方法です。これは、一つの主題が、ある書の小さく区切った部分の詳説から成っています。この方法は、説教として題材を選ぶのに申し分なく役に立ちます。

 新約聖書において、段落の区切りを見つけるのに一番よい資材として、ギリシャ語の聖書があります。ネッスルやマヅガーの聖書は一目で段落がわかります。ギリシャ語を全然知らない人でも、単に段落の区切りを確かめるために持っている価値はあります。(もちろんギリシャ語を知っている人なら、もっと価値があります。)

 
 段落法も、やはり文脈を考慮して研究されるべきです。その主題は注意深く述べられており、その主題を裏付ける概説も見つけだすことができるでしょう。
 
 この研究法は、当然、節の研究法へと導いていきます。節の研究法は、古くから偉大な説教へ導く過程でした。最もすばらしいいくつかのスポルジョンの説教は、節の研究でした。
 
 ヨブ記三五章一〇節の「夜の歌」、コリント後書八章九節での「キリストの謙遜」。でも、すべての節がこの種の研究に役立つのではありません。
 
*聖書の語句研究法
 
 聖書の語句の研究は、聖書研究における最も小さな部分です。深く追求していきたい聖書研究者は、ヤングやストロングのような分析用語索引書を持つべきです。そうすれば、もし忍耐強い人であるなら、聖書で使われている語句の語源を調べだすことができます。

 ギリシャ語やヘブル語の辞典また英語の辞典も役に立ちます。新約聖書のトレンチや旧約聖書のガードルストーンのような同意語の研究は、語句の理解にたいへん助けになります。

 ある語句は、聖書にたった三回か四回位しか出てこないので、これらの索引はそれ自体によって自然な概要をかたちどります。また他の語句は、何回も出てくることがあるので、研究者はその語句に関して、もっとよく聖書的教えから述べられてあるところの節を選ばねばなりません。

 
 恵み、祈り、信仰、キリストの神性、神の愛、これから来る審判、天国、地獄などの偉大な話題は、多くの研究をするところの目的であり、また多くの人々にもたらすところの大いなる祝福の水源です。

 この研究法は、ムーデーの好きなものでした。彼は、自分の本「聖書研究の喜びと益」でしたように、この方法をしばしば勧めました。ここでまた、研究者は、そのような題に対して引用を調べるために、よい用語索引書が必要です。安価な手助けとして、「ニュー・トピカル・テキスト・ブック」があります。

 
 トーレイの「聖書が教えること」もまた助けになるかも知れません。(S・カスター博士著書参考)
 
 
◎ 暗誦聖句  マタイ伝六章二四節後半汝ら神と富とに兼(か)ね事(つか)うること能(あた)わず
 

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