◆ ロマ書の学び(15)
               
        習志野バプテスト教会週報 
        二〇〇三年七月一三日号
        ▽信仰によって生きる
 

 

神の義はその福音のうちに顕(あらわ)れ、信仰より出(い)でて、 信仰に進ましむ。録(しる)して『義人は信仰によりて生(い)く べし。』とある如(ごと)し。それ神の怒(いかり)は不義をもて眞理(まこと) を阻(はば)む人の、もろもろの不虔(ふけん)と不義とに対(むか)いて天より 顕(あらわ)る。=@
       ロマ書一章一七〜一八節

 ここ数年の間に日本で起こった様々な出来事、特に大変おそろしい、人を殺すという事件が毎月起こっているが、どこからこんな状況になってしまったのか、いつから日本はこのようにおそろしい国になったのか、なげかざるをえない。

 その中にあって、子どもが子どもを殺す、他の人の命を奪うということがあった。子供たちの犯罪というものには、たとえ人を殺したとしても、日本の法律では刑罰を受けることがない。また、多くの人を殺傷した犯人が、自分はさばきを受けないですむように法律の本をいっしょうけんめい勉強して、犯罪者の姿をかくそうとしたことが、次々とわかってきた。

 少年犯罪の中で多くの弁護士が努力するが、一人の子どもは子どもを殺した後で「どうして殺してはいけないのか。」と単純な質問をした。どうして人間を殺してはいけないのか。みなさんは答えを持っていらっしゃるだろうか。『どうして人間は人間を殺してはいけないのか。』みなさんも新聞でお読みになったことと思う。大変大きく取り上げられていた。実は多くの法律家、あるいは社会をリードする人々が、人を殺してしまった少年の質問に返答するのを困ったという。

 法律で決まっているから人を殺してはいけない。これは少年のなぜ人を殺してはいけないのかという問いの答えになっていない。 かつて、アイルランド共和国で武力騒動の中の人がイエス様の福音を聞き、変えられ、そして日本に宣教師としてやって来た。その宣教師が、少年の単純な「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いに対する答えとして一冊の本を書き、関西では大変有名になったそうである。書店に行かれると、その本を目にするかもしれない。人はなぜ他の人を殺してはいけないのか。

 そこに実は、現在の日本人が見落としている重大な問題があると思う。同時にこの問いかけは今、世界的に拍車がかかっている。バイオケミカル、生体実験、遺伝子を操作するところの技術が発達している。かつては考えられなかったことである。日本でも古くから牛の精子を冷凍保存して残しておき、優秀な牛の子孫を残していこうということがあった。今度は、人間の卵子或は精子を冷凍保存して生ませようとすることが、産婦人科学会で認められたということが公表されている。       (続く)


◎ 暗誦聖句  ペテロ前書一章七節

 


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