◆ ロマ書の学び(181)

        習志野バプテスト教会週報
         二〇〇七年三月一一日号
         ▽ み言葉に生きる

 

我を強くし給う者によりて、凡て(すべ)の事をなし得(う)るなり。=@            ピリピ書四章一三節

  あなたは、お金に困った、という経験はあるだろうか。
使徒パウロは、自分自身の経験の中で本当にお金に困って苦しんだのである。元々彼は、立派な家柄の出身であり、家具、調度品も豪華な物に囲まれていた。由緒(ゆいしょ)ある家庭の育ちなので、赤ちゃんの時からずっと、裕福な家庭で最高の学問を受けた。しかし、異邦人伝道に召されてからは多くの苦しみ、痛み、毎日の生活に汗を流す必要が出てきたわけである。そのパウロが、ピリピの教会の人たちに対して書いた。

われ窮乏(ともしき)によりて之(これ)を言うにあらず、我は如何(いか)なる状(さま)に居(お)るとも、足(た)ることを学びたればなり。我は卑賤(いやしき)におる道を知り、富(とみ)におる道を知る。また飽(あ)くことにも、飢(う)うることにも、富むことにも、乏(とも)しき事にも、一切(いっさい)の秘訣を得(え)たり。我(われ)を強くし給う者によりて、凡(すべ)ての事をなし得(う)るなり。されど汝らが我が患難(なやみ)に興(あづか)りしは善(よ)き事なり。

   ピリピ書四章一一〜一四節

「私を強くして下さるお方によって、凡ての事をすることが出来る。」という事を心に蓄(たくわ)えていただきたい。

 私はこの聖句にふれ、自分の生活に実際に適用することによって、この何十年かの間、神様によって支えられてきた。しばしば伝道者は孤独だといわれる。モーセが孤独な人であったと同じように、神様にお仕えしようとするならば、多くの人たちと手を組んではならなくなる。時には、それが人間関係を断ち切ってしまうであろうし、一時的に経済的な苦しみに遭(あ)うことも出てくる。

 私の友人のカナダのルイス先生は、大学卒業後はカナダに宣教師として派遣された。開拓伝道を始めて、カナダのあちらこちらで伝道した。ところがこのルイス先生家族を支えている教会の出来事がルイス先生の心を大変傷つけた。聖書的でないことをやり出したのである。その教会はルイス先生のかなりの額のサポートをしていた教会である。けれども先生は、「私達は自分たちの生活が苦しくなることを恐れて、神様の御言葉から離れる事は出来ません。そちらからのサポートを打ち切っていただきたいと思います。」と、その教会との交わりを切ったのである。

 子供を抱えて、自分は働きながら、伝道を続けられた。神様はどんなことに遭(あ)っても、私たちを強くしてくださるお方である。クリスチャンが絶望ではなく、希望を持って立ち上がることを願っていらっしゃる。(続)

◎ 暗誦聖句 マルコ伝五章一九節CD

本ページへの問い合わせは ruthdick@mtj.biglobe.ne.jp までお願いします。