◆ ロマ書の学び(188)

        習志野バプテスト教会週報
         二〇〇七年五月六日号
         ▽ み言葉に生きる

 

 お母さんが台所で、一生懸命料理をしている時に、赤ちゃんがギャーギャー泣く。赤ちゃんがおとなしくなるからと言って、テレビの前に赤ちゃんを毎日座らせていると、どうなるだろうか。子供は、愛情を感じなくなる。無表情になり、時には、自閉症のような症状を出す。赤ちゃんは、一番大切なお母さんの愛情や言葉を耳にすることなくしては、育ちが大変悪くなるそうである。以前にも話したが、アメリカの産婦人科病棟で、次から次へと一年の間に一〇〇人以上の赤ちゃんが死んでいった。最新設備の病院でどうして赤ちゃんが死ぬのだろうかと様々な研究がなされた。その結果、誰かが声をかけて目と目でアイ・コンタクトを取るとか、言葉をかけるということが赤ちゃんにとってどれほど必要かがわかってきた。

 赤ちゃんをテレビの前にじっとさせる。確かにお母さんは子供がじっとしていれば、ああ、手が空(あ)いて嬉しいと思うだろう。しかし、それでは子供は、オオカミに育てられたのと同じで、子供が言葉を勉強する機会を失ってしまうのだ。愛情をかけられないため、愛するということが非常に恐ろしい世界になっていくそうである。ずいぶん前からアメリカの学者の間で、研究され発表されていることである。はたから見れば、何にもわからない赤ちゃんに、ペラペラと言葉をかけて意味がないように見えるが、その間、赤ちゃんはお母さんの声のする方を見ているのである。小児学者は、アイ・コンタクト、赤ちゃんの目とお母さんの目をしっかりと結び合わせることが大事である、と言う。赤ちゃんは、お母さんの目と自分の目が合うことによって愛情を受けていく。お母さんを愛するようになるのである。

 皆さんが犬を飼っていて、犬が悪いことをした時にどうするだろうか。「ダメだよ」と言っても、犬は、いうことを聞かない。犬を座らせても、飼い主の目を見ない。犬は自分が叱られているな、と思うと絶対飼い主を見ないという。目が怖いのだそうだ。

 田舎にいくと、大きな目を書いた黄色いふうせんんがあちこちに見られる。カラスや野鳥を追い払うためである。大きな目玉を作って、「見てるぞ」というのだ。カラスはあの目が怖いのだそうだ。実際には目ではないが、いかにも目のように見える。

 私たちは、何処に目をつけているだろうか。私たちは、しっかりとイエス・キリストに目を向けているだろうか。
ヘブル書を見ると、汝らイエス・キリストを仰ぎ見よ。≠ニ書かれている。            (続く)


◎ 暗誦聖句 暗誦聖句 ヤコブ書五章一三節前半

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