◆ ロマ書の学び(209)

        習志野バプテスト教会週報
         二〇〇七年一〇月一四日号
         ▽ み言葉に生きる

 

 当時、奴隷(どれい)が売買されていた。ジョン・ニュートンは奴隷商人の下で働きながら、奴隷の扱い方や、奴隷制そのものが良くないということを感じた。そして後に、彼の証(あかし)を通して救われた者が、イギリスの国会で、奴隷廃止へとうごいていった。
彼は自分の人生を振り返って歌を書いた。聖歌の二二九番(「おどろくばかりの」)である。

一、驚くばかりの恵みなりき

   この身の汚(けが)れを知れる我(われ)に

二、恵みは我が身の恐れを消し

    任(まか)する心を起(お)こさせたり

三、危険をも罠(わな)をも避(さ)け得(え)たるは

    恵みの御業(みわざ)と言う他(ほか)なし

四、御国(みくに)に着(つ)く朝いよよ高く

   恵みの御神(みかみ)を讃(たた)えまつらん 

 
 もともとのタイトルは、「信仰の回顧(かいこ)と期待」だそうだ。奴隷売買をしていたならず者であった彼がイエス様を信じ救われて、船の上で聖書研究会を開いたり、祈祷会を開いたりした。やがてイギリスにおいて奴隷解放運動へと動いていったのである。どのような乱(みだ)れた生活をしていても、神様から遠ざかっていた者であっても、お母さんの祈りは、ジョンの心に確かな種(たね)を植え付けた。「私の母は私のために祈ってくれたのだ。」と、後(のち)に彼は繰(く)り返し繰り返し思い返したようである。

さらば汝ら悪(あ)しき者ながら、善(よ)き賜物(たまもの)をその子らに与(あた)うるを知る。まして天の父は、求むる者に聖霊を賜(たま)わざらんや。

    ルカ伝一一章一三節

 このみ言葉が、ジョン・ニュートンの生涯(しょうがい)の聖句となったと言われている。

 だんだん、朝、寝床から起きるのが辛い寒い時期になってくる。特にこういう時期、私たちが思うことは「ああ、今頃遠くの人達は家を出ているんだなあ。」とか、「今頃、電車はどの辺を走っているのかなあ。」ということだ。そして、皆さんがこうして教会に出席なさるためにどれほど朝早くから犠牲を払っておいでになっているかということを思う。皆さんのそうした神様への愛と犠牲に、豊かな祝福があるようにいつも祈っている。

 このところ、様々な電話の相談や連絡が入ってきている。そんな中にあって、聞きにくい電話もあればうれしい電話もあったりする。皆さんにもそんな電話のひとつをご紹介したい。             (続く)


◎ 暗誦聖句 ヤコブ書一章六節A
但(ただ)し疑(うたが)うことなく、信仰をもて求むべし。

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