◆ ロマ書の学び(255)

        習志野バプテスト教会週報
         二〇〇八年一〇月五日号
         ▽ み言葉に生きる

 

 

  聖歌の一九九番『輝く姿は』という讃美歌を作曲したフランツ・ハイドンは、『天地創造』という音楽を作曲した。そして一八〇八年、亡くなる一年程前にウィーンでその曲が演奏されることになった。ハイドンはその会場に車椅子に乗せられて行った。作曲家ハイドン自身が来たということで、会衆も演奏者も興奮(こうふん)し、熱気(ねっき)に包(つつ)まれた中で『天地創造』は演奏された。その曲の中で『光あり』という箇所にさしかかった時、会衆は立ち上がってハイドンに拍手をおくったという。

  その時、ハイドンは車椅子からよたよた立ち上(あ)がって「そうではありません、皆さん違(ちが)います。私のために拍手をしないで下さい。すべてのものは天から、創造主から来たのです!」こう言って、彼は椅子(いす)に倒(たお)れ込(こ)んだという。人々は彼を抱(だ)きかかえるようにして、会場から外へ運(はこ)び出した。「すべてのもの、天地をお造りになったまことの創造主である神に御栄(みさか)えがあるように。」である。ハイドンはそのことを身をもってあらわした。私の名誉(めいよ)ではなく、すべての物をお造りになった創造主こそ、ほめたたえられるべきお方(かた)である、と。

  私は若い頃、結婚についていろいろな考えを持った。そして自分なりに結婚の十ヶ条のようなものを作って、どういう家庭を築(きづ)きたいか、どういう結婚相手が欲(ほ)しいかを書き出したことがある。そしてそれを見ながら、「どうか神様、私に適切な相手を与(あた)えて下さい。」と、祈った。私は自分の結婚相手にいろいろと条件をつけた。まず、人並(ひとなみ)みに美人であること、料理が上手な人、裁縫(さいほう)のできる人、字のきれいな人、そして明るい人などなど、結婚前にはいろいろなヴィジョンがあるから、たくさん書いた。

  そのようにたくさん書いた後で、「ちょっと待てよ。私は、これらに適応できるだろうか。私が相手の女性にこれだけ要求して、自分は同じような要求に答えることが出来るだろうか。」と、思った。そして、神様の前に悔(く)い改(あらた)めた。「神様、私はこのように書いたものを全部破(やぶ)って捨(す)てます。私の願いは、神様を愛する人、神様を第一とする人と結婚したいということです。」と、改(あらた)めて祈り求めた。

  あなたはどうだろうか。あなたの結婚は失敗だったろうか、それとも祝福されているだろうか。あなたの家庭は、神様を第一とする、神を崇(あが)める家庭だろうか。                      (続く)

 

 


◎ 暗誦聖句 ペテロ前書五章七節
又もろもろの心労(こころずかい)を神に委(ゆだ)ねよ、神なんぢらの 為に慮(おもん)ぱかり給(たま)へばなり。

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