◆ ロマ書の学び(310)

        習志野バプテスト教会週報
         二〇〇九年一一月二九日号
         ▽ み言葉に生きる

 

  凡(すべ)ての人、上にある権威に服(したが)うべし。そは神によらぬ権威なく、あらゆる権威は神によりて立てらる。
ロマ書一三章一節    

  すべての権威に従いなさい≠ニいう時に、もう一度思い返して頂きたい。使徒パウロがこの書簡を書いた時代は、ローマの皇帝、あの悪名高きネロが世界を治めていた時代である。皇帝ネロは、紀元五四年から六八年までローマを治めていた。    

  皇帝ネロは、クリスチャンを捕らえてきては獰猛(どうもう)な動物のいるコロシアムに入れて残虐な殺し方をした人間である。ローマの大火を見て喜んで、くだらない詩を作った。しかも彼は、ローマの放火はクリスチャンがやったというウワサをばらまいた張本人である。パウロがこの書簡を書いた頃は、まだセネガという知恵のある哲学者が皇帝ネロに助言していたようだが、やがてネロの本性が現れ、こうしたカウンセラーから自由になった時に、彼は暴虐な行為を始めていった。    

  日本の今の政治が腐敗堕落しているからといって、政府の言うことは一切聞かない、税金を納める必要はない、自分達が従うのは神様だけだ、と思い違いをしてはいけないというのがこのロマ書一三章の教えである。すべての権威、″曹治めるすべての政府は神様によって立てられた権威の座にあるし、神様のさばきもあることをおぼえなければならない。    

  妻が夫を敬い、夫の決定に最終的には従うというのは秩序であり、権威に従うことである。子供が親に従うというのもまた権威を重んじるということである。さらに一般市民は、国を治める政府に従うということが神様がお立てになった秩序である。    

  以前、オウム真理教の事件が起こった時に、日本の大新聞は、こぞってキリスト教の根本主義(=ファンダメンタリスト、私達の信仰の立場)、聖書をそのまま文字通り信じるという人々をオウムと同じように危険な存在だと書きたてた。私達はA新聞をはじめ大新聞社に抗議の手紙を出し、新聞社からお詫びの手紙が来た。    

  九・一一事件のニューヨーク・テロの際にもY新聞はじめA新聞は、キリスト教の根本主義者は危険だ、イスラム教のあのテロ行為をする連中と同じだと決めつけた。そこで私達はそれに対して再び抗議をした。私は新聞社に抗議をする時にも、はじめから「あなたは間違っている!」とは書かない。手紙を出す時には、書留速達で出し、必ず編集長に届くようにしている。   ( 続 く )

 

◎ 暗誦聖句  ヨハネ伝八章五一節
誠(まこと)にまことに汝らに告(つ)ぐ。人もし我(わ)が言(ことば)を守らば、  永遠(とこしえ)に死を見ざるべし。

本ページへの問い合わせは ruthdick@mtj.biglobe.ne.jp までお願いします。