◆ ヤコブの生涯(14)
習志野バプテスト教会週報
”しかしてヤコブ一人残りしが人ありて夜のあくるまで之と力比べす。その人己のヤコブに勝たざるを見てヤコブのもものつがいに触れしかばヤコブのもものつがいその人と力比べする時はずれたり。その人夜明けんとすれば我を去らしめよ言いければヤコブ言う、汝我を祝せずば去らしめずと。”
神様を信じる人間にとっての最大の特徴の一つは、祈ることである。私たちは会話が必要だ。たとえ無口の人であろうとも、自分一人あれこれと語っているものだ。 ”わが霊魂よ、エホバをほめまつれ。わがうちなるすべてのものよ、そのきよきみ名をほめまつれ。わが霊魂よ、エホバをほめまつれ。そのすべての恵みを忘るるなかれ。”(詩篇一〇三) ダビデは自分の霊魂に語りかけている。人が考える者である限り、自分自身にも語りかけないでだまっているということは殆どないであろう。
人間の罪は、神様と人間との間に敵意という中垣を作ってしまっているから、キリストの救いを受けていなければ神様に祈ることは大変難しい。まず救いを受けること、その次に神様との語り合いが出来るようになるのだ。 それではキリストを信じていない人は全く祈ることが出来ないかというと、道は残されているようだ。救われるための祈りである。救いと同時に祈りが答えられるということであろう。ヤコブは一晩中、神の助けを求め続けた。神様がヤコブに負けるはずはないから、力比べという表現の中には、ヤコブの熱心な取り組みが表されている。彼の非常に強い自信が砕かれなければならなかった時である。そして彼の肉の力、肉の武器は何の役にも立たないことを知る必要があったのである。私たちは自我が強い。その自我を代表するのが、もものつがいであった。 ヤコブは自然の人間としての力をそこなわれることによって、人生の最大のレッスンを学んだ。そして、信仰の大胆さをこの時に学んだのである。
◎暗誦聖句 エペソ書三章六節前半
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